横瀬のはなれ
構 造 :mhr
(螺旋階段)
施 工 :WAPLUS
木材加工 :TATE Lab.
所在地 :埼玉県秩父郡横瀬町
用 途 :別荘(改修)
敷地面積 :229m2
延床面積 :116m2
階 数 :地上2階
© 矢野紀行
© HYG ARCHITECTS(2・10枚目)
横瀬町の自然と一体化する
埼玉県秩父郡横瀬町の里山の中腹に建つサードプレイスとしての別荘。
施主が既に所有していたログハウスに加えて、購入した隣家を改修し、2つで1つの別荘として利用出来るようにする計画である。敷地同士が接する部分は約2mの段差があった為、行き来がしやすいように螺旋階段を新設した。ログハウスは木に囲まれた温かみがあり落ち着いた空間であったため、改修する建物は軽やかで開放的な外部のような空間であるべきだと考えた。そこで敷地から一望できる町のシンボルである武甲山から着想を得た形状を室内に引き込んだような設えとした。横瀬町産の木目の力強い桧合板を採用し、町の木材加工場にある木工CNCルーターShopBotを活用した門型架構を屋内から屋外へ連続して配置することで、武甲山の特徴であるガタガタした岩壁や、麓にある洞窟のような、横瀬の大地と連続する雰囲気とした。この場所で非日常の時間を過ごすことで、横瀬町の自然との一体感や、奥武蔵の地層の一部になるような感覚を得られる別荘を目指した。
横瀬産の自然素材
門型架構間の壁は横瀬町の土から作った手塗りの土壁仕上げとした。架構と土壁で覆われた土間リビングは大地に包まれた居心地となった。土間リビングは2層吹き抜け空間とし、武甲山への眺望や外部環境と連続するように大開口とした。横瀬町の技術や木や土などの自然素材を多用することで、五感を研ぎ澄まし横瀬町の自然と対話することが出来る居場所となった。